「結局、自分たちがラクをするためなんですね。そのためにこういうふうに作った方がいいと思ったんです」
長野県の立科町にある一瀬さんの別荘は、標高1600mというとても見晴らしのいい場所に建てられている。間近には蓼科山や女神湖を望むことができ、夏には花火が、冬にはゲレンデのあかりが美しく輝く。訪れた者をくつろがせ、和ませる空間がそこにはある。
一瀬さんの家には大型犬、小型犬を含め5頭の犬がいる。犬も人間も暮らしやすい家、それが今回の家づくりのポイント。部屋の中やテラスまで、あちらこちらに工夫が見られる。
「一番気をつけたのは床や壁の素材ですね。ここではウエスタン・レッドシダーを使っています」
シダーは犬のダニ防止にもなり、また臭いを消す効果がとても強い素材でもある。
「ずっと住んでいると、いくら換気をしても犬の臭いは染みついてしまうんです。でもシダー材にしたら全然臭わなくなりました。木の香りがとてもよいので、玄関を開けるとさわやかな香りがするんですよ」
シダー材は、通常壁面には人の腰の高さまでしか使用しないのだが、ここでは犬(ゴールデン・レトリーバー)が立ち上がったときのことを考えて190cmの高さにまで使われている。
「床はどうしても傷がつきますが、ムク材ですので合板のようにめくれないのがいいですね」 |